ぶっちゃけ、0円でずっと使われても困る

2022年5月13日

楽天モバイル値上げの話

そんなこと言われてもさぁ…

2022年5月13日、すでに話題になっていますが、「楽天モバイルが0円プランを廃止する」という話で、大いに賑わっています。
この記事のタイトルは、楽天系の社長さんである、三木谷浩史氏さんのお言葉です。ぶっちゃけすぎじゃないかしら。

今さら言われても

そうなんです。Rakuten UN-LIMIT VIが発表されてから早1年と4ヶ月。運用が始まってからは、1年と1ヶ月。短い運命でしたね…。という感じです。

私も、実のところ0円運用していました。モバイル通信は別途ポケットWi-Fiを使用して、ずっと0.00Gから0.03Gくらいをうろうろしている状態です。通話もゼロ円ですので、本当にありがたかったのです。

今後は

2022年7月以降は、以下の料金になります(あくまで予定であり、発表された新プランです)。

通信量金額(税別)
0Gから3G980円
3Gから20G1980円
20G超過2980円

発表されている新プランのRakuten UN-LIMIT VIIを見ると、もう楽天モバイルにしがみつく意味もないような気がします。
楽天でんわの通話品質もあまりよろしくないし、ちょっと郊外に出ると圏外だし。中央道の大きめのサービスエリアですら圏外になるのには驚愕です。もう携帯会社としてきびしいよね、とも思えてしまいます。

ゼロ円運用している人が多いから通信設備が整わないのか、別の問題で通話品質が良くならないのか。わかりませんが、何らかあるのでしょう。

電気通信事業法に抵触の恐れ

今回の値上げについては、三木谷社長より、以下のようなコメントも出ています。

新プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」提供開始以降に、旧プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」の新規申込を停止した上で並行提供することについては、「電気通信事業法 第二十七条の三 第二項第二号」に抵触しうると当社としては考えております。

月間データ通信量が1GB以下の場合における両プランの差額を割引と捉えると、その額は「一年当たりの利益の額が当該契約に係る一月当たりの料金を超える」に該当する可能性があると考えております。なお、当社は日頃より総務省とは密に連携をとっており、新しい料金プランについては、ご報告済みです。今後も法令遵守に努めてまいります。

三木谷社長のコメントから引用抜粋

実際のところはどうなんでしょう。私は電気通信事業法はおろか、法律自体に疎いのでなんとも言えません。
ちなみに、電気通信事業法 第二十七条は以下の通りです。

(移動電気通信役務を提供する電気通信事業者の禁止行為)
第二十七条の三 総務大臣は、総務省令で定めるところにより、移動電気通信役務(第二十六条第一項第一号に掲げる電気通信役務又は同項第三号に掲げる電気通信役務(その一端が移動端末設備と接続される伝送路設備を用いて提供されるものに限る。)であつて、電気通信役務の提供の状況その他の事情を勘案して電気通信事業者間の適正な競争関係を確保する必要があるものとして総務大臣が指定するものをいう。以下同じ。)を提供する電気通信事業者(移動電気通信役務(当該電気通信事業者が提供するものと同種のものに限る。)の利用者の総数に占めるその提供する移動電気通信役務の利用者の数の割合が電気通信事業者間の適正な競争関係に及ぼす影響が少ないものとして総務省令で定める割合を超えないものを除く。)を次項の規定の適用を受ける電気通信事業者として指定することができる。
2 前項の規定により指定された電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 その移動電気通信役務の提供を受けるために必要な移動端末設備となる電気通信設備の販売等(販売、賃貸その他これらに類する行為をいう。)に関する契約の締結に際し、当該契約に係る当該移動電気通信役務の利用者(電気通信役務の提供を受けようとする者を含む。次号、第二十九条第二項、第七十三条の四及び第百六十七条の二において同じ。)に対し、当該移動電気通信役務の料金を当該契約の締結をしない場合におけるものより有利なものとすることその他電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがある利益の提供として総務省令で定めるものを約し、又は第三者に約させること。
二 その移動電気通信役務の提供に関する契約の締結に際し、当該移動電気通信役務の利用者に対し、当該契約の解除を行うことを不当に妨げることにより電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがあるものとして総務省令で定める当該移動電気通信役務に関する料金その他の提供条件を約し、又は届出媒介等業務受託者に約させること。
3 第一項の規定による移動電気通信役務の指定及び電気通信事業者の指定は、告示によつて行う。

法令検索(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=359AC0000000086)から引用

読んでもよくわからない感じです。ですが、偉い人が法律に抵触するかも、というのなら、そうなのかもしれません。

ただ、わざわざRakuten UN-LIMIT VIを捨てて、Rakuten UN-LIMIT VIIに移行する、という前提を考えると、本当に抵触するのでしょうか。Rakuten UN-LIMIT VIのままで問題がなかったのであれば、新プランに移行する必要もないような気がします。

新プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」提供開始以降に、旧プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」の新規申込を停止した上で並行提供する、という点に少々の矛盾を感じます。Rakuten UN-LIMIT VIIの提供ありき、なのでしょうか。だったらRakuten UN-LIMIT VIのままで良かったんじゃないの?
と素人目には見えてしまいます。

移行先

悩みました。正直月1000円払うのなら、回線品質のあまり良くない楽天モバイルにこだわる必要がありません。同じ金額で品質の良い通信会社があります。

ということで、私はpovoに移行しました。毎月3G買っても990円(税込み)ですから、差額はゼロみたいなものです。というより、povoの方が安いのです。通話料はかかりますけど。

ただ、povoは180日以上ゼロ円運用していると、回線を止められてしまいます。最低でも半年に一度、1Gの390円を払う(買う)必要があります。しかもこの1Gは有効期間が7日間なので、あまり使い道がありません。

それでも、ahamoよりもLINEMOよりも安いし通信品質も良いのは事実です。中央道のサービスエリアで圏外になることもありません。家の中でアンテナ表示が1本になることもありません。ということで、MNPしちゃいました。

2022年5月14日現在

povoのMNP受付がパンク気味のようです。本人確認に時間がかかる旨、発表されています。
やっぱりみんな同じことを考えているようですね。

ちなみに

KDDIの髙橋誠代表取締役社長は、2022年5月13日の決算会見の質疑応答において、「povo 2.0は0円を止めることはないか」という質問に対して、「止める理屈がない」と率直に回答しているのですが、それはまた別のお話。

既存ユーザーには措置もあります…が

既存ユーザーに対しては移行措置として、「7月1日の新プラン提供開始から4ヶ月間は月1GB以下は実質無料とする」という、還元策を実施するとの発表もありました。既存ユーザーへの措置は還元策…なんです。


具体的には、7月から8月請求分に対しては月間1GB以下のユーザーは従来通り無料とする、措置料金が適用されます。
9月から10月の請求分については、「(ユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料の計3円を含んだ)1081円を、そのまま同額分楽天ポイントで還元する」という、「実質無料」の措置が実施される予定です。
楽天モバイルは、その支払いに楽天ポイントが利用できますので、9月の請求で返ってきた楽天ポイントを10月(ないしそれ以降)の支払いに利用できます。従って、実質無料というのは間違っていない気がします。

それ以降は、akuten UN-LIMIT VIIの料金が適用されます(される予定です)。

個人的な感想

楽天モバイルは、何度も書いていますが、その回線品質が低いのが問題なのです。なので、どうあがいてもサブの回線にしかならないのです。建物の中やちょっとした郊外で圏外になるのは、もはや論外なのです。
そういえば、日の出のイオンモールに出かけたとき、館内ではずっと圏外でした…。

個人によって感覚は異なると思いますが、サブ回線に月980円(税別)は出せないのです。メインなら出せるのです。

なので、私はpovoに逃げました…とさ。